「圧倒的な吸収力」「横漏れ防止の羽根つき」「小学校の保健の授業で出される試供品」なんて声がたくさんあったウイスパーが2018年3月に生産停止しました。
もう売られているのは在庫限りという状況です。
1986年に生理用品の後発組として販売開始し一世風靡しました。
そのあとにも女性のニーズに答えるためにいろんな商品を開発・発売をしていました。
それからおよそ32年という長い間、ウイスパーは販売されていたのです。
どうしてウイスパーは撤退したの??
なぜ、一世風靡していたウイスパーは生産終了を余儀なくされたのでしょうか?
僕が思春期だった頃によくテレビCMでみていた記憶があります。
10数年前ぐらいですかね。
そして今では僕がテレビ自体を見なくなったせいもあるかもしれないですけど、全然CMを見ることは無くなりましたね。
ライブドアニュースだと2016年4月時点で、生理用品の売り上げ上位5社のうち占める割合が3.4%だったそうです。
それから2年後の販売停止の時点では1.8%にまで落ち込んでしまっていたようです。
簡単に言ってしまうと他メーカーから市場を取られてしまったんですね。
ライブドアニュース
生理用ナプキン「ウィスパー」販売終了、その背景に競争の激化 市場そのものは堅調推移
http://news.livedoor.com/article/detail/14730821/
SNSからは数々のウイスパーがなくなることに対してさみしがる声が多かったようです。
16年前に生産終了することがわかっていた
では、どうしてウイスパーは市場を取られてしまったのでしょうか?
商品寿命を予測する考え方
実は商品には商品寿命というものがあります。
別の言い方をするとプロダクトライフサイクルなんても言います。
プロダクトライフサイクルを考えるときに、ある考え方を含めたグラフを用いるととてもわかりやすいです。
なので、その考え方を示しながら丁寧に解説していきたいと思いますね。
まずは、僕が作成したウイスパーのプロダクトライフサイクルを示した下の図を見てください^^
どうです!!^^
何となく図を見ただけでウイスパーの商品寿命が一目でわかるような気がしますね^^
我ながらよく書けた図だと思います(笑笑)
そんな自己満足は置いておいて商品寿命について解説していきますね。
プロダクトライフサイクルの基本的な考え方については別記事で解説します。
ウイスパーの発売開始は1986年です。
生理用品としては後発組だったそうです。
しかしながら当時としては一気に女性から必要とされるアイテムとなりました。
そして、瞬く間に広がっていきました。
それからも数々の商品を開発して発売しました。
いろんな状況に合わせたタイプの商品ラインナップを揃えました。
1987年、1987年、2003年、2012年と新商品を発売しています。
商品についてはP&Gのホームページに書いてあります。
https://jp.pg.com/japan40yrs/case/03whisper.jsp
グラフで示した通り、ウイスパーのピークは2002年ごろです。
女性のニーズを満たしてドンドンと市場をシェアしていきました。
さらには有名タレントを起用したCMを行っていて、僕も茶の間で見ていたのが記憶にあります。
そして、世間では誰もが知ってるような感じだったと思います。
なにせ男の僕でも覚えてるぐらいですからね。
ってか、生理用品ってウイスパーのことでしょ??ってぐらいの感覚でした。
なので、他の商品名を言われても「えっなにそれ???」みたいな感じです。
例えるなら、牧場に行ってたくさん牛がいて、誰かに「あそこから花子つれてきて」って言われても「はっ・・・」って感じですよね。
「どの牛も同じでしょ??確かに柄はちがうかもしれないけど・・・」
そんな感じで女性の生理用品イコールウイスパーっていう認識でした。
そんな感じで世間からは覚えられていたんじゃないでしょうか。
実はそんな状態になってるっていうことはピークになってるってことなんです。
下火になっていくワケ・・・
ライバル業者がウイスパーでは満たせなかったニーズを埋める商品を発売してはじめました。
ウイスパーはその後も新商品を発売しました。
しかし、他社より市場のニーズに合った商品を開発することができず、だんだんと市場シェアを奪われていったのです。
そして、2018年4月のときには市場シェア率が3.4%となってしまいました・・・
P&Gは今後のウイスパーの成長率を考えたときに苦渋の決断ではあったようですが、生理用品から撤退することを決めたそうです。
生産終了した2018年3月には市場シェア率は1.8%となっていました。
さすがに、この頃には成長を考えていなかったと思うので、ウイスパーを好んで使用してくれている人向けに提供していたと思います。
こんな感じで商品寿命はある程度想定することができます。
しかし、今回の解説ではしていなかったのですが、ピークが変化することはあります。
このP&Gに関しても例外なくピークは右にずれていっていると思います。
右にずれるってことは商品寿命が長くなっているということとピークが高くなっているということを言うんです。
もっと言うと商品が成長しているってことなんです。
まとめ
ウイスパーの生産終了は16年前に知ることができた。
16年前のピークを迎えた時から徐々にライバルが強くなり、市場シェア率が落ちて行き下火になり始めていた。
もし、商品寿命を伸ばすなら女性からのニーズに答える必要があった。
以上でウイスパーの商品寿命についての解説を終わります。
プロダクトライフサイクルの考え方は他のページで詳しく解説しますね^^